特集 「クラシックは死なない!」 第1章 この演奏は聴け
                               2004.8.27 update
  1 涙と慟哭

天界への扉

クーベリック
バイエルン放送交響楽団

マーラー交響曲第9番

AUDITE AU95471
1975年

 ただただ美しいカラヤン、音の絨毯に乗っているようなジュリーニに比べると厳しい演奏。たただ厳しいだけではない。著者によると「あっちの世界に連れて行かれそうになる」。本を読んだ時は「そんなアホな」思ったが、決して大げさな表現ではない。そう何度も取り出して聴く演奏ではないことは確かです。
 東京公演のライブですが、クーベリックの心の底にどんな闇があったのか、聴衆はどんな思いでこれを聴いたのか。

ジュリーニ
ウィーン・フィル

ブラームス交響曲全集

イタリアDG469435-2
1987〜91年

 国内盤のポリドール「名盤1200」から第1番(UCCG9447)と第4番(UCCG9448)で代用。 4番はライブ録音ですが、この交響曲がこんなにも大きなスケールで演奏されるのは初めての体験 です。
 既に引退してしまったジュリーニですが、他の演奏にも興味を覚えます。

ついに復活!

ケーゲル
ドレスデン・フィル

アルルの女

BERLIN CLASSICS 94772BC
1986〜87年

 こんなにも重いアルルの女やカルメンはちょっとありません。
 ケーゲルには他にもベート−ヴェン、ブラームス、ブルックナー、マーラーの交響曲やベルリオーズの「幻想」、カルミナブラーナ等のCDがあります。最近では日本での「運命」「田園」のライブが出ています。
 いずれもオケの隅々にまで指揮者の意思が徹底しており、緊張感の高さがひしひしと伝わってくる演奏です。



  2 発狂/壮絶演奏

決定的演奏

シューリヒト
ウィーン・フィル

ベート−ヴェン「英雄」

ORFEO 538001
1961年

 シューリヒト=淡泊というイメージがあり、買うのはこれが初めてです。このくらい燃えてくれれば文句ありません。

既成概念破壊の5アイテム

クナッパーツブッシュ
ベルリン・フィル

ブラームス交響曲第3番

IDIS 6362
1950年

 ジャケットは廃盤となったキングの国内盤です。
テンポ、強弱ともやりたい放題という言葉がぴったりする演奏です。

既成概念破壊の5アイテム

クナッパーツブッシュ
ベルリン・フィル

シューベルト交響曲第8番

LIVING STAGE LS1013
1950年

 「本」では次のシューマンの4番と一緒になっているLIVING STAGEのLS4035152(1956年の録音)を取り上げていますが、ザ・グレイトとカップリングになっているこちらを選びました。

 極端に遅いテンポ、、圧倒的な音量、ゴリゴリと押し迫ってくる低弦群。これはブルックナー校訂版の未完成か。スコアを無視した演奏です。でも、実演ならスタンディング・オーベーション間違いなし。
 9番のほうは拍手が鳴りやまぬ先に演奏が開始され、クナにしては速い(ごく普通の)テンポで進められます。まともなというかノリの悪い演奏でした。

既成概念破壊の5アイテム

クナッパーツブッシュ
ミュンヘン・フィル

シューマン交響曲第4番

LIVING STAGE LS1008
1962年

 「本」ではウィーン・フィルです。こちらは1962年6月1日のコンサートの全曲が収められています。

 シューマンは未完成と同傾向のノッている演奏です。カップリングのモーツァルトのクラリネット協奏曲を聴くと、絶対に合わないと思うモーツァルトの40番やアイネクライネも聴いてみたい気がしてきます。

既成概念破壊の5アイテム

クナッパーツブッシュ
ミュンヘン・フィル

ベートーヴェン交響曲第8番

AURA AUR165-2
1956年

 「本」ではERMITAGE ERM157となっていますが、カップリングも同じブラームスの2番で全く同じものです。これは以前「今月の逸品料理」で取り上げましたので、そちらをご覧下さい。


 「5アイテム」はこの他に「英雄」とブルックナーの8番がカップリングになったものが取り上げられています。

2002年最大の話題作

スヴェトラーノフ
ロシア国立交響楽団

レスピーギ「ローマ三部作」

SCRIBENDUM SC021
1980年

 強烈爆演
レスピーギってロシアの作曲家でしたっけ? 何で、こんなに厚かましく、ゴリゴリやれるの。著者曰く「脳髄絨毯爆撃演奏」


  4 そんなのあったの

交響曲史上最も美しい

スヴェトラーノフ
ソヴィエト国立交響楽団

カリンニコフ交響曲第1番

CDK CDKM1008
1975年

 旋律が次々に繰り出されるというより、もっと短い音階の連続で曲が出てきているように思う。バッハのようなある意味無機的な音楽でもないし、懐古的な古典音楽でもない、不思議な心地にさせる曲です。残念ながら私の駄耳には「交響曲史上最も美しい」交響曲には聞こえませんでした。




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