不死鳥プロジェクト


last update 2003/6/20
コンセプト

  「富嶽」は「富嶽改」としてモノアンプに変更中ですが、残った巨大パワートランスPMC500Mをどうするか。いろいろ考えた末に400V-DC500mAというパワーを活かすには、倍電圧整流して800V級のシングルステレオアンプしかないという結論に達しました。これまで、安全のため電源電圧は500V以下を守ってきましたが、その戒を解くときが来ました。

  製作中に感電死せずに帰還できることを祈念して「不死鳥」と名付けます。

  1.対象は845、830B、811、805、211、SVETLANA572-30ですが、845以外は
    この電圧ではA2動作になるため、万全を期してカソフォロでなくトランスドライブとします。
  2.出力段の平滑回路は、下手に弄って感電することがないよう半導体でなくチョークを使う。
  3.倍電圧−等電圧の切り替えSW付けて調整は等電圧で行い、倍電圧ではプレートの
    電圧チェックのみにとどめる。
  4.フィラメントはこれまでの「調整抵抗」による定電力点火ではなく、定電流点火とし、
    その電源もシャーシ内に収める。  


回路







シャーシ

  初段は「富嶽」同様6922を使います。トランスをドライブするには6L6GCに相当する7581を使い、パワードライブします。この段は定電流動作にしています。インターステージトランスはソフトンのRC-20を使います。このトランスはコアが大きく20〜30mA程度の電流を流せるので、「イントラ反転」せずに使います。トランスの2次側FETでカソフォロ同等回路を作ってA2動作で流れてくる電流を処理します。

  主巻線の320Vを倍電圧整流し900Vを得ます。チョークはノグチのPMC1520Hにしました。フィラメント電源は4回線有る6.3V-4Aの巻線を2回線ずつシリーズにして12.6V-4A2回線として使います。

               「富嶽」解体


               天板に450x300x1mmのアルミ板を取り付けて「不死鳥」用シャーシ完成


               トランス類を取り付けて組み立て完了



シングルで30W


  手前、左から211、838、815、向こう側830、845。830だけプレート損失60Wとやや「小ぶり」ですが、他は総てプレート損失100Wの「ハンドレッドワッター」です。805に至っては125W。プレートはカーボン、また830も含めてフィラメント電圧は10Vの大飯ぐらいです。

  入力/出力特性は830を除いて総てプレート電圧800V、カソード電流125mAで開始していますが、入力が増えてくるとカソード電流が幾分増大してきます。  
最大出力(W)最大出力時のカソード電流(mA)バイアス電圧(V)
83834151+18
80528144+21
21132137-27.7
84538139-98.3
83012.578-9.3

  両対数とすると線が重なってしまいますので、リニアーで表示しています。845以外は増幅率が同じ程度であり、入力/出力特性データが同じ様なカーブを示しています。
  845の38ワットを筆頭に皆ほぼ30Wの出力を示しています。オシロで観察してピーク高から電力換算していますので、電力計で測定すれば出力はもっと伸びるでしょう。この音の伸びと力強い中低域の張りが、共通の特徴と言って良いでしょう。


特性


  GE211によるパワーバンド特性です。高域はどの出力でも50Kまでフラットに伸びており、イントラアンプとしては非常に広帯域になっています。
  NF抵抗に320pのバイバスコンデンサーを入れています、620にするとリンギングが無くなりますが、音が少しこもり気味になるので320pにしています。
  低域はOPTの特性になります。橋本のH30-5Sは30W/30Hzとなっていますが、30Hzが通るのは15Wまででした。24Wでは50Hz以下になるとピーク値は保つものの、波形が歪んできます。ダンピング・ファクターは3.3でした。

  クロストーク特性です。+Bはチョークだけですが、電力増幅段は半導体による平滑回路を採用しているため、20Hzまで1KHz並の特性値が出ています。

改良1


 点火から時間が経つと、フィラメント電圧が上がって来ることに気が付きました。定電流ダイオードは温度が上昇してくると電流値が低下してくる性質を持っています。定電流ダイオードと抵抗を組み合わせて「電圧」を作っていますが、電流が低下してくるとこの部分の電圧が下がってきます。LM338の「アジャスト」と「アウト」電圧の値は1.25Vになるように制御されますから、出力電流が増加してと0.1Ωx出力電流の部分で電圧が増加することによって辻褄が合わされます。
 ここの精度を上げるために、電流も三端子レギュレーターで作ることにしました。LM317の「アジャスト」と「アウト」の間に240Ωの抵抗をかまして、5.2mAの定電流回路を作り、ダイオードと入れ替えました。

改良2


 SVETLANA572-30や811の6.3V-4Aを点火しようとすると発振してしまいます。AC4AからDC4Aを作るのは無謀なのかと思いましたが、「7.5V-4Aの826はうまく点いた」記憶があるので、「New Big One」と同様に2.5V-6Aのトランスを付けて6.3V*2と6.3V+2.5Vを選択できるようにしました。すると、発振せずに点火できるようになりました。後からよく考えてみると826は電流容量が6.6Aある「New Big One」でした。思い違いが良い結果に繋がりました。



以下工事中


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